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戦果報告2014.08.30

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<本日の戦果>
・月刊ガンダムエース2014年10月号/角川書店(680円)
 付録:ガンプラナビゲートブック、カトキハジメ描き下ろしHi-νポスター
・チャンピオンRED 2014年10月号/秋田書店(800円)
 付録:4大作品描き下ろしコミックス着せ替えカバー
・月刊ホビージャパン2014年10月号/ホビージャパン(864円)
・電撃ホビーマガジン2014年10月号/アスキーメディアワークス(1,200円)
・機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク(1)/おおのじゅんじ 角川書店(626円)
・ガンダムエグザVS(1)/ときた光一 角川書店(626円)
・スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター Record of ATX(5)/
 八房龍之助 アスキー・メディアワークス(616円)

以上の7冊で、5,412円になりました。
と、チャンピオンREDいちごが休刊するような…。
折角エピGの新章が始まったのになぁ。
WEBで連載するそうだけど、コミック待ちかな。う〜ん。

そんな戦果報告でございました。

エニグマ始動 part14

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前回は、ダブルゼータを倒しましたが、
今回は更なる新手の登場で撤退を選択します。

016:
エニグマを切り、眼前に迫ったド・ダイ改をビームターレットで狙う。
「Gリーダー、アンタ正気か!?アルマも墜とされちまって…死にた
いならひとりでやってくれ!」
マラサイ2のパイロットが喚くのを聞きながら、キミは全身を覆う不
快感に必死で耐えていた。
これはクインテッドキュベレイのテストパイロットが陥ったのと同じ
状況なのだろうか。何か違うような気がするが。戦闘という行為に異
常な迄に執着しようとする自分を感じる。まるで総ての価値観が戦闘
の中に集約されてしまっているかのように、戦っていないと不安で気
が狂いそうになる。
否、それは正確ではない。執着の対象は戦闘ではない。ただ戦い続け
ても、この飢えは満たされないような気がした。戦闘を含んだもっと
大きなもの─そう任務だ。任務を完遂すれば解放される─そう思った。
─一体、オレはどうしちまったんだ…
そう考えたキミはあることに思い至り、ハッとなる。
─まさか…これがフェデリコの言っていた後催眠?
確証はない。しかし、そうでないとしたら今の心理は何だ?
「Gリーダーより各機へ。撤退する」

スォンジー市内の広場にグルンドゥールを駐機させたキミは、驚く兵
士たちを尻目に臨時司令部のある公会堂を目指した。
殺気立ったキミが足音も高く入って行くと、中にいた兵士たちは一斉
に振り向いた。キミは入口の前に立ち、奥に座ったアーカット中将を
睨みつけた。戸惑った表情のミディが何か言おうとする前に、キミは
口を開いた。
「エニグマのプログラムを弄ったな」
中将は眉ひとつ動かさなかった。
「貴様に誇りを取り戻させてやったのだ。感謝されこそすれ、憎まれ
る覚えはないな」
「何だと…」
「自分の力を過信するなよ。貴様は与えられた命令に従うしか能のな
い犬だ。しかし、犬は犬なりに優秀な犬だった。不幸だったのは主人
を間違えたことだな。それが貴様はどうだ。自分を見失って戸惑い、
見境なく周囲に牙を剥く狂犬だ。どうだ?自分が何者であるか、貴様
に答えられるか?貴様は誰だ?」
「オレは…」
それ以上何も言えなかった。
「教えてやる。貴様は第88スコードロン、グルンドゥール小隊の小
隊長だ」
中将は椅子を回し、キミに背を向けた。
「揚陸の進行状況はどうか」
「予定より30パーセント遅れています。連邦の爆撃機が─」
「急がせろ。ウォルベリンの戦闘機隊はどうなっている?」
ざわめきを取り戻した司令部の中で、キミは呆然と立ち尽くしていた。
─オレは…何をやっているんだ?
「何をやっておる!部隊を纏めて出撃せい!」
振り向いた中将が苛立たし気に怒鳴った。キミは弾かれたように外に
飛び出していた。
「一体、これはどういうことです?」
「キミには関係のないことだ、少佐」
ミディと中将の声も、キミの耳には届かなかった。
再びグルンドゥールに乗り込んだ時、通信が入った。
「ミディよりグルンドゥールへ!どうする気なの?」
「40号線を封鎖する」
「ちょっと待って、アナタは操られているのよ!これ以上は、グルン
ドゥールに乗ってはいけないわ!」
必死に叫ぶミディに構わず、エニグマを作動させる。グルンドゥール
は大きく跳躍して市街地の外に出た。マラサイ2がパイロットも乗せ
ず、その後を追う。
スウォンジーから20キロ程の小さな街に、連邦の地上部隊が集結し
ていた。エゥーゴのモビルスーツが周囲を警戒している。
グルンドゥールのビームランチャーが川の中に立っていたジムⅢを直
撃した。間髪を入れずに敵の応射がグルンドゥールを襲う。敵機は視
認できるだけでも5機はいた。マラサイ2が丘の死角を利用した巧み
な機動で牽制するが、劣勢は隠すべくもなく、左右に広く散開したジ
ムⅢは、次第に距離を詰めて来る。近距離からのビームの集中射撃に
グルンドゥールの装甲が悲鳴を上げた。それでもキミは何かに憑かれ
たように戦い続ける。
その時、ミディの声がした。
「止めなさい!戦ってはダメよ!」
丘の陰から現れた5機のキュベレイが、背中のアクティブカノンから
ビームを発射した。アッという間に2機のジムⅢがスクラップになる。
「早く逃げて!エニグマを切るのよ。聞こえないの?」
キミの耳にミディの声は入らなかった。グルンドゥールで反撃に移る。
しかし、敵はさらに2個小隊が加わった。ミディはクインテッドキュ
ベレイでミディを庇うが、その声は次第に途切れ途切れになって行っ
た。シュペールサイコミュがミディの精神を冒し始めているのだ。
「目を覚まして…このままでは2人とも…」
ミディの声が悲愴に響く。
─死ねばいいのさ
キミの心の呟きが聞こえたのか、ミディは叫んだ。
「彼女は…ナオミはどうなるのよ!」
その声が閃光の如く意識を貫き、キミは呻いた。右手がシートの下の
サバイバルキットをまさぐり、1本のナイフを掴み出した。それを自
分の二の腕に突き立てる。
「オレは…F008でも、ティターンズの大尉でもない、オレはオレ
だ!」
正面に数発のミサイルが着弾し、グルンドゥールの巨体を弾き飛ばし
た。倒れたグルンドゥールにビームサーベルを振り翳したジムⅢが襲
いかかる。
その時、2機の間にキュベレイが滑り込んだ。カラーリングが他と違
うので、ミディの乗る母機だと判る。ジムⅢの胴を叩き斬ったキュベ
レイはしかし、止まらずにそのままの勢いで丘の斜面に激突した。
「ミディ!」
思わず怒鳴ったキミの耳に、か細いミディの声が届く。
「離れて…もう、これ以上は…」
ミディの言葉が終わらぬ内に、クインテッドキュベレイが暴走を始め
た。乱射されるビームにマラサイ2が前後から撃ち抜かれる。ファン
ネルコンテナの代わりに取りつけられた巨大なスラスターポッドを全
開にし、地表を滑るように奔りながら次々とジムⅢを血祭りに上げて
行く。勿論、グルンドゥールもビームの直撃を受けた。
─何てことだ…
ミディの精神はシュペールサイコミュに支配されてしまった。このま
ま放っておけばミディもあのテストパイロットと同じ運命を辿るだろ
う。そうなれば、ナオミも永久に目を覚まさない。精神が回復不能な
ダメージを受ける前にキュベレイを破壊し、ミディをシュペールサイ
コミュから解放しなければならない。

2機のキュベレイが川を挟んでグルンドゥールと正対していた。左右
の丘の上では、それぞれ1機ずつがジムⅢを追っている。母機は正面
の奥の方だ。
─後1機は何処だ?
周囲に目を走らせたキミは、1機のギャプランが川に鼻面を突っ込ん
でいるのを見つけた。意外なことに、それはキミの小隊のギャプラン
だった。コクピットにミサイルの直撃を受けて墜落した筈だったが、
機体そのものは無事らしい。
その時、母機ではない方の1機が川を渡り、グルンドゥールに接近し
て来た。
・後退する:035
・接近して来る機体を狙撃する:139
・エニグマを作動させ、ギャプランを動かしてみる:012
139はBAD ENDなので、それ以外を選択して来週に続きます。

サンダーボルト 第34話

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□機動戦士ガンダムサンダーボルト
第34話

イオはクローディアの墓前に花を供えます。
“CLAUDIA PEER UC.0055.06-UC.0079.12”
第32話で医療カプセルに入っていましたが、
亡くなってたみたいですね…

イオはジオン残党にガンダムを奪取され、
後方墓地の守備隊に左遷となってるようです。

そこへクローディアの兄ランディが現れます。
イオはハグをしてランディを迎えますが、
いきなりランディの股間を握ります。
ランディは仮病で兵役を逃れたそうです。

ペール家は娯楽産業が中心だったため、
大戦の影響でグループ企業が次々に倒産。
戦後復興に沸くゼネコン業界に参入したい。
そんなランディの思惑をイオは看破します。

というのもサイド4を再建しているのは
フレミングインダストリー社です。
現在はイオの父オットーが亡くなっているので
イオの姉キャシーが代表のようです。

で、再建されたコロニーでは
ムーア同胞団名誉勲章の授与式が催され、
イオが壇上に登場いたします。

イオは先述のランディにフレミング社の株を
15%も売ってしまったようで、
キャシーはめちゃめちゃ怒っておりました。
イオはやりたいことがあるんだそうです。
キャシーはイオに、死んだら持株を総て
わたしに譲ると遺言状に書くことを条件に
イオの申し出を受け入れておりました。

イオは、地球への転属命令があったと
さよならを母に伝えます…。

エニグマ始動 part15

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前回は一旦撤退いたしましたが、
言われるがままに再び出撃することになりました。

035:
バーニアを使ってグルンドゥールを後退させるが、追うキュベレイの
動きは圧倒的な迄に速かった。
「機体が重い!」
キュベレイがいきなり制動をかけた。グルンドゥールとの距離がグン
と開く。訝る間もなく、ゼッツーに背後から狙撃される。
「引っ込んでろっ」
ターレットを撃ちながら機体を回す。ゼッツーにビームランチャーを
向けた時、キミは後方に5機目のキュベレイを視認した。丘の陰にな
り、今迄見えなかったのだ。
・エニグマを作動させ、ギャプランを動かしてみる:154
・このままゼッツーを狙撃する:169
・振り向いてキュベレイを狙撃する:196
・ゼッツーの後ろに回り込み、キュベレイに対する盾にする:014

154:
─動いてくれよ…
エニグマを作動させる。一瞬の空白の後、ギャプランから反応が返っ
て来た。逆噴射をかけて川底の泥から機首を引き抜き、空中でビーム
を発射する。背後からいきなり狙撃され、ゼッツーは行動不能に陥っ
た。振り向いて背後のキュベレイにビームランチャーをお見舞いする。
素早い動きで、これを躱したキュベレイは後方に跳んで逃げる。
・グルンドゥールとギャプランの2機で追う:171
・ギャプランに追わせ、自分は他の機を警戒する:183
・自分で追い、ギャプランに他の機を警戒させる:170

171:
グルンドゥールを跳躍させ、逃げたキュベレイを追う。ギャプランの
高速を以って小さな谷に追い詰める。キミはビームランチャーを構え
た。グルンドゥールのビームがキュベレイの胴を貫いた時、左の丘の
陰から現れたもう1機が空中のギャプランを狙撃したが、回避する。
後退しようとするキュベレイ目がけ、ビームランチャーを連射する。
3発目が直撃し、これを撃破した。
・丘陵を脱出し、母機のいる平地に降りる:120

120:
グルンドゥールとギャプランは、残り3機のキュベレイと対峙した。
2機を墜とされたキュベレイは母機を下げ、他の2機でキミの足を止
める手に出た。
跳ぶように動き回る2機に、グルンドゥールとギャプランは包囲の輪
の中に追い込まれてしまった。
・グルンドゥールとギャプランで、それぞれ1機を担当し、
 包囲している2機のキュベレイを撃破する:022
・ギャプランに掩護させ、母機に接近する:042
・包囲しているキュベレイの足をギャプランで止めて狙撃する:054

042:
母機を目がけ、グルンドゥールを直進させる。素早く進路を塞ごうと
するキュベレイをギャプランで狙撃する。スラスターポッドに被弾し
て動きの鈍ったキュベレイに、グルンドゥールのビームランチャーが
留めを刺す。
だが、もう1機がグルンドゥールの直ぐ後ろ迄迫って来た。
・振り向いてビームランチャーを発射する:015
・ギャプランに狙撃させる:197

197:
ギャプランに背後のキュベレイを上空から狙撃させる。しかし、キュ
ベレイはそれを待っていたかのように制動をかけて停止し、振り向き
もせずに背中のアクティブカノンだけを動かし、反対にギャプランを
狙撃した。
火を吹いてバランスを崩したギャプランは、左の丘の方へ墜落した。
・:166

166:
5機いたクインテッドキュベレイは、2機に迄減った。
─我ながらよくやる
母機ではない方を追い、キミは丘に登った。一対一なら装甲も火力も
こちらが上、運動性がモノを言う戦闘に引き込まれない限り負けない。
ビームランチャーの大火力でキュベレイを追い立てて行ったキミは、
平地を見下ろしてハッとなる。こちらに掩護に来ようとしている母機
の後ろ、森の中に隠れたジムⅢがそのビームライフルの照準をピタリ
と母機に合わせている。
「バカ、跳ぶんじゃない!」
キミの怒鳴り声が聞こえる筈もなく、母機は丘目がけて跳躍した。数
瞬の後には確実に母機は、空中でジムⅢのビームに貫かれ、ミディは
死んでしまうだろう。
キミに追われていたキュベレイは、注意が自分から逸れていると見る
や、グルンドゥールに突進をかけて来た。
・追っていたキュベレイに留めを刺す:156
・森の中のジムⅢを狙撃する:217
156はBAD ENDなので、217のTRUE ENDに続きます。

エニグマ始動 part16

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前回は、クインテッドキュベレイと戦いまして、
今回は唐突に終了でございます。
一応、これでTRUE ENDのようですけど…。

217:
モニター上のジムⅢに照準を合わせるのももどかしく、ランチャーの
トリガーを引く。一瞬で燃え上がった森の中で、ジムⅢが倒れた。肩
のミサイルポッドが誘爆する。
キュベレイが直ぐそこ迄来ていた。振り向こうとした時、ビームサー
ベルがランチャーを叩き斬る。
半分になってしまったランチャーを振り回し、キュベレイの胸を叩き
割った。仰け反って倒れて動かなくなる。
一条のビームに推進器を破壊され、グルンドゥールは蹌踉めいた。1
機になってしまった母機がまだ向かって来る。
「いい加減にしろ!ミディ!」
母機のビームサーベルがグルンドゥールの腹に食い込んだ。コンソー
ルに走る火花に顔を顰めながら、両腕で母機を抱き締め、ターレット
からビームを発射して四肢と武装を焼き斬る。母機のスラスターポッ
ドから爆発のような噴射炎が吐き出され、2機はもんどり打って丘の
斜面を転げ落ち、草地に叩きつけられた。半分沈黙したコンソールは
グルンドゥールの機能が停止しかけていることを示している。
「まだだっ、まだ止まるな!」
母機を下にして抑え込み、最後のパワーでコクピットハッチを力任せ
にもぎ取る。
「ミディ!」
異形のコクピットの中の影は、ピクリとも動かなかった。
「結局、アナタが強化処理を受けた時にかけられたのは、後催眠では
なかったのね」
キミとミディは、カーライル駅のプラットホームに立っていた。
「その時、アナタは既に任務の遂行と戦闘を志向するよう深層催眠を
かけられていたのよ。そして、アナタの乗機に搭載される予定で開発
されていたエニグマのプログラムには、作動の過程でその催眠効果を
強化するルーチンが含まれていたという訳ね」
「まぁ妙だとは思ったんだよな」
ホームに滑り込んで来た列車にミディの後ろから乗り込みながら、キ
ミはぼやいた。
「FISTが後催眠なんてまどろっこしいことをやるとは思えん」
「技研からエニグマのデータを盗み出したティターンズは当然、その
ルーチンにも気づいたでしょうね。それにしても、ティターンズとし
てはもう少し真面にそれを利用できたと思うのだけれど…」
「オレに対する復讐、報復のつもりだったんだろ。アイツはそう言う
ヤツだよ」
キミはアーカット中将の老いさらばえた顔を思い浮かべた。情報部に
対するティターンズの武力蜂起は失敗し、同盟はティターンズに厳し
い制裁措置を加えようとしている。彼も今度こそは処分を免れない。
「それで、今度は何処へ行くんだ?」
シートに座ったミディは、肩を竦めただけだった。
「いい加減、キーワードを教えて貰いたいんだがな…」
「アナタの本当の名前を知りたいな」
ミディの唐突な言葉にキミは面食らった。
「何だそれは」
「人の名前って不思議ね。ただの固有名詞に過ぎない筈なのに、何か
目に見えない力を持っているような気がする」
窓の外に目をやり横顔を向けたまま、ミディは呟くように言った。
「深層催眠をかけられていた筈なのに、サイド6で、彼女にヴァロー
ジャと呼ばれていたアナタは何者にも束縛されていなかった」
「それは違うな」
キミは両手を頭の後ろに組んでシートの背にもたれかかり、ニヤリと
笑って見せた。
「ナオミがオレを束縛していたのさ」
苦笑したミディは立ち上がり、客室から出て行こうとした。
「もうすぐ発車だぜ?」
「自然の欲求」
「お礼を言いたいの。ありがとう」
「キュベレイのことか?アレはお互い様だし、オマエが正気じゃなく
なっちまったら、キーワードを誰が教えてくれるんだ?」
「そうじゃなくて…」
ミディは微笑みを浮かべて首を振った。
「とにかく、ありがとうって言わせてね」

ミディが出て行って暫くすると、列車が動き始めた。
何気なく窓の外を眺めたキミの目は、あるものに釘づけになった。
ミディがいた。少し離れた土手の上に立ち、こちらに手を振っている。
キミが窓を開けようとする内に、その姿は遥か彼方に取り残されて見
えなくなってしまった。
─アイツ…何を?
客室を飛び出そうとしたキミは、シートに置いてあるミディのハンド
バックに気づき、足を止めた。
開けてみると、中には1枚の便箋と、封印された封筒しか入っていな
かった。二つ折りの便箋を開くと、手書きの文字が並んでいる。
『外界から完全に自我を閉ざしている彼女に、心理的な刺激を与える
ことは不可能です。従ってキーワードといったような通常の方法は意
味を持ちません。
封筒に収められた処方を彼女に投与してください。それが与える生理
的刺激が彼女の自我を五感に対し、解放する筈です。
狭い地球の上、また何処かで会うこともあるかも知れませんが、その
時はお互いまた別の名前、別の顔を持ってしまっているでしょうね。
取り敢えず、ミディ=ホーソンはF−008さんにさようならを言い
ます。
                           M.H』
キミはシートに身を沈め、生暖かい感傷の中に意識を委ねた。
窓の外を流れる景色には、早い秋の気配があった。透明な陽射しが、
キミの顔を柔らかく照らしている。

                            END

と、ゲルググとドライセンを選んで出撃する選択肢があったのですが、
本来はゲルググを選択するほうが正しかったみたいです…。
次回は主人公のその後のお話っぽいものを取り上げてみたいと思います。
HJ刊のGUNDAM GAMESに載ってるリプレイ作品です。

サンダーボルト 第35話

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□機動戦士ガンダムサンダーボルト
第35話

ルッグン偵察機が豪州のシドニークレーターを偵察中。
機長はケイト、副長はジャニスで、両方とも女性です。
彼女たちは終戦協定を良しとしない公国軍残党です。
で、ルッグンは地球連邦軍の大型輸送機群を発見し、
友軍にスクランブルを要請いたします。

連邦軍のミデア隊も公国軍残党の偵察機を確認し、
編隊各機に迎撃を命じます。
ミデア隊の隊長はネルソン大尉というそうです。
隊長機の女性機長によると、ジオン軍の半分は
武装解除に応じていないとのことです。

間もなく、6機のドップ制空戦闘機が現れます。
ミデア隊は両翼に懸架されたコアファイターを展開。
コアファイターの両翼は細かな折り畳み式。
ミデア級には計2機のコアファイターを搭載。
各機コアブロック形態からファイター形態に変形。
コアファイターとドップは戦闘を開始いたします。
コアファイターはずっと懸架されたまんまだと
パイロットは結構ツラそうですよね…。

ミデア隊はそのまま補給物資の届け先に向かいます。
先述のルッグンは基地に戻るようで、
その途中の諸島でFM放送を受信いたします。
島の海岸から遠いルッグンを見詰めるダリルの姿が。

表紙にはアッガイに乗るダリルが描かれてたので、
以降、ダリルの愛機はアッガイなのかな??
ドクロにサイコザクのブレードアンテナをつけ、
DとLが描かれた個人章も右胸に描かれてました。

お知らせ

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使ってたパソコンが壊れちゃったので
暫く更新は停止いたします…。

データを作ってるMacは生きてるのですが、
そっちはネットにつないでないので
またメドがついたら更新しに来ます。

ホントなら昨日からダブルゼータのゲームブックの
続きっぽいGUNDAM GAMESの
リプレイをやる予定だったんですが…。

では近いうちに〜。

GA2014.10

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パソコンの件で送れちゃいましたが、
10月号の備忘録です。
ちなみにパソコンは応急なので更新は不定期です。

<月刊ガンダムエース2014年10月号>
□機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン
PART3 逆襲のシャア

シャアのナイチンゲール、登場。
アムロのリ・ガズィはダミー機雷でグラーブを牽制。
ナイチンゲールは腹部の火砲で機雷を一掃。
サザビーと同じく、射撃で出力が低下。
グラーブは敵を察知できず、強化レベルが低いと零します。
ナイチンゲールはリ・ガズィを圧倒。シャアは手加減します。
そこへサイコドーガが割って入りますが、容易く被弾…。
小惑星に墜落したサイコドーガからシャアはグラーブを退避させ、
サイコドーガを残していきます。

□機動戦士ガンダム外伝ミッシングリンク
MISSION:07『接触』

トラヴィス中尉はFAスレイヴレイスでペイルライダーに応戦。
また、グライスナー少尉とリンケ曹長を伴います。
残りのシュナイド隊はビッグトレーを相手にします。
マーヴィン少尉はガンキャノンでトラヴィス中尉を支援。
が、ペイルライダーは圧倒的な動きでトラヴィスらを圧倒。
シャトルの準備にシュナイド隊からアルバート伍長を割り当て。
ダグ大尉はビッグトレーの艦橋に迫りますが、ジムに阻まれ戦死?
ペイルライダーのクロエ少尉の脳波が異常値を示し、
スレイヴレイス隊、またはシュナイド隊にNTの存在を示唆。

□機動戦士Ζガンダム Define
Struct33

カイはレコアはティターンズの新拠点を探り始めます。
カイが信頼している情報屋はミハルの妹ミリーでした。
ジルは某ニタ研に…?(涙
バスクはジャブローで核を使用した事実を隠蔽すべく、
ジェリドにマウアー以外を口封じに殺害させます。
その数300人ほど…。

□機動戦士ガンダムブレイジングシャドウ
8 蛇神か鬼か
・セイバーブースター
セイバーフィッシュにブースターユニットを装着した戦闘機。
拡張されたブースターを持ち、SFS的な使用も可能。
フェルナンド=ペレスが搭乗する。

ファラクの部隊がシュテンドウジに復讐戦を仕掛けます。
ロディニアを背にしてウイングスのシルバーヘイズ、
セリアのハイブーストジム、フェルナンドのセイバーブースターが応戦。
ファラクの部隊はガルド、アズ、マハガンが各々4機を従えます。
ガルドの高機動型ゲルググは損壊した右腕をズゴック系で補修済。
ウイングスはガルド隊、セリアとフェルナンドはアズ隊と対峙し、
マハガン隊は狙撃に対して警戒をいたします。
ウイングスたちはロディニアに母艦があると見せかけ、
付近にあるコロニーマウリティアに隠し、敵艦の動向を窺います。
また、マウリティアにはカインのジムスナイパーカスタムも待機。
ファラク艦隊は見事に罠に嵌り、ロディニアを3隻のティベで攻撃し、
敵艦の位置を把握したプランダーが主砲で1隻を沈め、
カインの狙撃でもう1隻のティベを無力化いたします。
ウイングスは三叉のビームサーベルでガルドと対峙し直し、
セリアとフェルナンドはアズ隊を征し、残りのティベに向かいます。
カインは射撃に気づいたマハガン隊と対峙することになります。

□機動戦士ガンダム0083 REBELLION
第14話「大海の敵」

・ギャリー=ロッジ少尉
インド洋方面軍第203戦略海洋部隊所属深淵のクラーケン隊隊長。
ズゴックEのパイロット。U-801に補給を依頼。マハル生まれ。
・クララ=ロッジ軍曹
ギャリーの妹。グラブロのパイロット。
終戦間際に学徒兵として軍務に就き、地上残存兵の回収部隊として
降下し、そのまま終戦を迎える。兄を捜すために軍務から離れず。
ロッジ兄妹の身の上話は補給のための作り話かも??
・ドニーノ
ハイゴッグのパイロット。
・GファイターⅡ
複座式の重爆撃戦闘機。試作1号機の運用実験のためにアルビオンへ。
潜水艦を探るために出撃するも、クラーケン隊に即効ヤられて帰艦。
ターニャの要請で、コウはゼフィランサスで海中戦へ。

□機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還
MATERIAL-I049[INGRID-0]

レッドとジョニ子が対峙、火花散らします。
リミアはアイシュワリヤの回線を繋ぐためにアッガイから降り、
ユーマは作業が完了するまでの陽動を担当します。
リミアはコードブレイカーで暗号を突破して監視所へ進入。
そう言えば、レオポルドも同じモノを使ってましたね。
リミアはアイシュワリヤへの有線回線を確保。
アイシュワリヤはフーバーからのメールをドスルー。
ジャブローのコントロールシステムを解析したい欲望が勝ちます。
ジョニ子はミナレットを処分すると決めているようです。
ジョニ子の想いにバイオセンサーが反応。
ヴァースキは「グリプスで見たΖの光」と口にします。

□機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ
辺獄の三鬼編XI

マツナガ機は三連星、ラルに掩護され、レールガンへ。
レールガンはマツナガ機に砲身を撃ち抜かれ、砲撃を停止。
マツナガはそのままサントメ・プリンシペへと侵入。
レールガン内部でマツナガとシロナギは対峙します。
シロナギはマツナガにザビ家から離れろと説得いたしますが、
マツナガは守る人たちのために狼となったと断ります。
最中、オルテガの砲撃でレールガンが破壊され、シロナギが死亡。

□機動戦士クロスボーンガンダムゴースト
第34話 蜃気楼の鳥

ファントムには変形機構が搭載されているものの、
「光の翼」が制御できず、物理的にロックされているとのこと。
それを解除するため、フォントはヒートソードで破壊します。
ファントムはグルンガストちっくに変形いたします。
フォントはベルが指した方向へ回り込んで向かうとのこと。
ミサイルは迎え撃つのではなく、後方から近づき等速となり、
破壊するのがまだ可能性がある方法だとフォントは考えます。
カーティスたちの方ではドッゴーラが参戦。
大きさの違いに翻弄されたジャックはザクとの戦いを思い出し、
フォントの力がブラフだったと理解いたします。
カガチが指示し、いよいよ核ミサイルが発射されます。

□機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ
第16話「舞い降りるもの、這い上がるもの 後編」

ディエス(ドナ)のバイアランが2機のガブスレイを撃破。
ホーカーは初期型のナイトロ搭載機がまだあると示唆。
曰く、問答無用の見た目で、最高の組み合わせとのこと。
地表が割れ、サイコとサイコMk-Ⅱが現れます。
スゲーもんを秘蔵してるね、デビルズネストは…。

Break through part1

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ZZガンダムのゲームブック3部作の続きのような
リプレイが『GUNDAM GAMES』に載ってるので取り上げてみます。

主要な登場人物
・ユベール=ラフィット中尉
第103MS戦闘団195スコードロンB小隊隊長。
スコードロンは大隊?飛行中隊??
部隊編成に疎いから詳しい人にご教示賜りたい…。
通称、ホークアイ(切れ者)。
・オーガスタス=フォレスト中尉
同パイロット。通称、デューク(公爵)。
・エスター=タウバー少尉
同補充パイロット。通称、グリーン(新米)。
・デイゴ
ケガで後方送り。
・ウラジミール=ラミウス中尉
B小隊が駐屯するマルチノフ支援基地の整備士長。
通称、トラッパー(スケコマシ)。
※コレが3部作の主人公だったキャラになります。
・エルフリーデ=ヴァッセルマン少尉
第103MS戦闘団本部基地兵部将校。
通称、ディーラー(胴元)。

0089年3月、地球圏のネオジオンに対する連邦・エゥーゴ同盟軍
の反攻作戦が開始された。補給のままならないネオジオンの版図は縮
小を続け、8月末にはウクライナの東半分を残すのみとなった。
しかし9月、ウェールズでティターンズのクーデターが発生。何とか
鎮圧するも、これで「打倒ジオン」の錦の御旗の下、何とか抑えられ
ていた同盟の内部抗争に一気に火がつく。醜い権力争いを背にした同
盟軍の進撃は鈍り、停止した。
散発的な消耗戦が繰り返される内に年が明けてしまう。
0090年、戦争はまだ終わっていない…。

街道沿いの小さな町にスクラップ寸前のジープが入って来た。
「今日は大人しくしてろよ、デューク」
「判っていますよ、隊長」
パブの中はオリーブドラブ一色だった。陸軍の戦闘服だらけの中で、
2人のMS隊の軍服は嫌でも目立つ。
「よく来てくれた、まぁこっちへ」
中尉はホークアイとデュークを奥のテーブルに招いた。戦闘服の一群
が無言のまま割れて2人を通す。
「で、話っていうのは?」
「相談したいことがある」
中尉はテーブルの上に軍用地図を広げた。
「ウチの隊のA、B分隊がこの町の前面で釘づけになっている。MS
隊がいるんで手が出せないんだ。彼らを掩護して町を取って貰いたい」
地図を覗き込んだホークアイは首を傾げた。
「おいおい中尉さん、そこはボクの記憶にある前線の20キロは後ろ
だぜ。大体、おたくの小隊は2週間の休暇でここへ来ている筈でしょ
うに、最前線のそのまた奥で、一体何をやってるんだ?」
「それは聞かない方がアンタらのためだ」
「帰りましょうぜ隊長。こんな話にこれ以上つき合うこたぁない」
立ち上がりかけるデュークを中尉は片手を上げて制した。
「判ったよ畜生め。話せばいいんだろ」
「中尉…」
どよめく兵士たちを無視して中尉は続けた。
「先週の騒動の直ぐ後の中だ。オレの友だちで野戦病院にいる男が面
白い話を持って来た。そいつは負傷したネオジオン将校の捕虜を担当
していたんだが、甲斐もなくあの世行き。さて、こいつが死に際に漏
らしたのがだな…。一千万はくだらないというネオジオンの軍資金、
900キロの黄金の在処さ」
「900キロ…それがこの町に?」
「そう、撤退中のトラック隊が爆撃され、そこまで何とか運んだもの
の、そのままになっているらしい」
「モビルスーツの数は?」
「ドライセンが2機、ガルスJが1機」
「直掩一個小隊か…」
「ウチの隊長殿は迷っておられる。アンタの言葉が足りないからだぜ、
中尉さん」
「どういう意味だ?」
「そもそも話をしたいなんて言い方からして間違ってる。こりゃ相談
じゃない、依頼だ。だったらそれなりの話し方ってモンがあるだろ」
ザワっと陸軍兵たちがどよめいた。中尉は目の前のデュークの顔を睨
みつけたまま動かない。ホークアイはと言えば、他人の顔をしてそっ
ぽを向いている。
「さぁ、どーする中尉さんよ」
「…頼む、手を貸してくれ」
兵士たちの間から無念の溜息が漏れた。
「決まりだな」
デュークは晴々した顔で席を立ち、ドアに向かって歩き出す。ホーク
アイは中尉に肩を竦めて見せて後に続いた。
「あっ…と、それから。儲けは仲良く半分で頼むぜ」

基地に帰るジープの中でホークアイがぼやいた。
「調子に乗ってまぁ…連中、相当頭にキてたぞ」
「連中にはいい薬でさぁ。自分たちだけで戦争やってると思っていい
気になってやがる。こーゆー機会にオレたちMS乗りの有難味を教育
してやらねぇとね。まさか断るつもりだったんじゃないでしょうね、
隊長?」
「そりゃ、その気にならなかったとは言わねーさ。けど、敵はAクラ
スが3機、対するウチの小隊の稼働機はギャプラン2機。この辺をも
うちょっと考えて欲しかったね」
「グリーンちゃんのジムⅢがあるでしょうが?」
「デイゴの補充で来たあの娘…タウバー少尉か?ジムⅢじゃドライセ
ンの相手は荷が重いよ。大体、彼女には実戦経験がない。去年の9月
に士官学校を卒業してこっち、整備士のトラッパーといちゃつく以外
のことはやってないように見えるけどねぇ」
「あんな女房持ちのどこが良いんですかね。…隊長はどう思います?
ああいう娘」
「話を逸らそうとしているようだが、ムダだぞ。勝てる見込みがない
んじゃ、500万の仕事もタダ働きと同じだ。陸軍の教育とやらをや
りたいんなら独りでやるんだな」
「デイゴのギャプランがありますぜ」
「炉の制御系がおかしいヤツだろ?危なくって使えんよ」
「トラッパーが弄ってみるって言ってたんでさぁ。ひょっとしたら…」
「使えたとして、誰が乗る?」
「トラッパーしかいませんな」
「アイツがか?」
「ちょいと小耳に挟んだんですがね。トラッパーのヤツただのメカマ
ンじゃありませんな。強化人間だって噂、本当らしいですぜ」
「冗談だろ。じゃ、どうしてこんなトコに」
「何か訳ありみたいですよ。あの嫁さんと」
「ふむ…そうは見えんがな」

てとことで次回は基地に戻ったところか始まります。

サンダーボルト 第36話

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□機動戦士ガンダムサンダーボルト
第36話

ダリルはラジオを聴きながら海辺に佇みます。
そこへフィッシャーが声をかけます。
海水で義足が錆びるから足を拭いておけよ、と。
ラジオから音楽に代わり、ニュースが流れます。
治安悪化や食糧不足、難民問題など不満を背景に
世界各地で新たに民族主義が台頭。
一部の軍閥はジオン残党と手を組み、連邦からの
離脱も示唆しており…。

ダリルが向かった先には整備中のアッガイが。
全身に波紋のような迷彩が施されています。
それを見守るビリー少尉(新キャラ)の姿も。
傍らには彼の世話役っぽいセバスチャン。
ダリルは7ヶ月間のリハビリを終え、
アッガイで地球での初出撃をするようです。
そんな彼にリビングデッド師団の整備士たちは
右胸にドクロを象った個人章を描きます。
また、手製の腕章をダリルに渡します。
さらに整備士たちのTシャツの背中にも同章が。

フィッシャーはその様子を見ながら自機の
整備士たちに俺へのサプライズは?と尋ねると
人徳の差ですよと返されておりました…。

夜─
ダリルが率いるアッガイ隊が作戦海域へと出撃。
画面には8機のアッガイが確認できました。

Break through part2

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前回、お宝の話を聞き、基地に戻りました。
今回はその支度をすべく、モビルスーツの調達に向かいます。

ジープは小さな基地に申し訳程度についているゲートを潜った。宿舎
へ歩いて行く女を見つけて、デュークはジープのスピードを落とした。
「グリーンちゃん!トラッパーは部屋か?」
「ヴァロージャ…いえ、ラミウス中尉はメンテナンスヤードにいらっ
しゃいます。何か…その、レクチャーをなさるそうで、整備士全員を
集めておられたようですが」
「OK、OK…皆に話があるんだ。キミも乗りな」
「今…ですか?」
グリーンは、何故か困ったような顔になる。
「どうした?」
「いえ、その…判りました」
ジープがメンテナンスヤードの前まで来ると、中で大勢がご機嫌で騒
いでいるのが判った。アルコールが入っているらしい。ドアの上には、
『実習・不凍液の科学的組成-講師:ウラジミール=ラミウス』と書
かれた紙が貼ってある。
中に入った3人は、一同の歓喜の声で迎えられた。前にビールの缶を
山のように積み上げ、左右にどこで見つけて来たのかバニーガールの
格好をした女の子を侍らせたトラッパーが手に持ったアルミ缶を頭上
高く差し上げる。
「諸君!我がマッシュの最高責任者の御入来だ。忠実なる小姓と麗し
き侍女を従えておられるぞ。マーシャ!飲み物を差し上げろ」
ツナギを着たブロンドから受け取った缶ビールのリップを引きちぎり
ながら、ホークアイは大騒ぎのメンテナンスヤードを見回した。整備
士どころか、基地にいる人間全部が集まっているらしい。
「一体、これは何の騒ぎだ?」
「パーティーですよ。皆ちょっとしたお祝いに集まってくれて」
「何を祝うんだ?」
「トラッパー、ギャプランはどーした?」
「ギャプラン?」
「デイゴのギャプランだよ。見当たらんがどこへやった?本部基地の
工場か?」
「うるせーヤツだな。酔ってるのか、デューク?」
辺りが静かだったら、デュークの堪忍袋の緒が切れる音が聞こえたか
も知れない。
「オレは真面目な話をしてんだ!」
デュークの勢いにトラッパーが慌てて両手を挙げる。
「判った、判った!降参!」
「どうしたって聞いてんだ!」
「制御系の不調だろうと思ったんだが、念のため超音波当ててみたん
だ。そしたらプラズマ容器が劣化してやんの。こりゃこんな前線じゃ
手がつけられん、と思って…」
デュークの顔が失望に歪んだ。
「後送しちまったのか…」
「うんにゃ、売っちゃった」
3本目のビールを飲み干したホークアイが聞き返した。
「これがそれか?」
手にした缶ビールを掲げてみせる。
「いや、急に金が入り用になっちまってね。これはその余り」
トラッパーは照れたように頭を掻く。
ホークアイにしなだれかかったバニーガールが代わりに答える。
「奥さんが妊娠なさったんですって」
「なるほど、そのお祝いって訳か」
コツンと手にした缶をぶつけ合ったりなんかしているホークアイとト
ラッパーを見て、デュークはウガっと呻いた。
ホークアイの手から缶を引ったくる。
「隊長!良いんですかい、軍の装備を勝手に横流ししやがったんです
よ、コイツは!」
顔を真っ赤にして喚くデュークを面白そうに眺めながら、ホークアイ
は新しい缶を開けた。
「しかしねぇ…プラズマ容器に異常があるんじゃ、後送したところで、
前線に戻って来るまで何日かかるか判ったモンじゃないゾ。ひょっと
したらスクラップとしてジャンク屋に払い下げなんてことになるかも
知れん。だったら現地で処理しても同じだろ?今日日、その辺のジャ
ンク屋はヘタすると軍の工場より立派な施設を持ってたりするからな。
1ヶ月もするとちゃんと修理したギャプランを売りに来たりするかも
知れんぜ。そうなりゃ軍に取っても得になることだし、ボクたちはこ
うして思わぬ特配に預かれるって寸法だ、文句言ったら罰が当たるぞ」
「判りましたよ、悪徳中尉殿。で、そのギャプランをどこに売ったん
だ?」

デュークとトラッパー、そしてグリーンの3人はジープで第103モ
ビルスーツ戦闘団の本部基地へ向かっていた。ホークアイはメンテナ
ンスヤードに残った。
「中尉、運転代わりましょうか?」
「ダイジョーブ、酔ってないって」
そう言いながらも、トラッパーのハンドル捌きはかなり危なっかしい。
「ギャプランを買ったヤツが本部基地にいるのか?」
「兵站部長をやってるお姉さんがいるんだけど…ご存じない?」
「ああ…金さえ渡せばコンドームから戦闘機まで都合してくれるって
女だろ?ディーラーって呼ばれてる」
「ディーラー?」
驚いたような声を上げ、グリーンがデュークを見た。
「そう、本部基地で賭場を開いているらしいぜ。知ってんの?」
「いえ、別に…」
グリーンは慌てて目を逸らした。
「しかし、ジャンク屋の仲介もやってるとは知らんかったな」
「そーゆー連中とつき合いがあるから、どんな商品だろうと調達でき
るって仕組みだよ。で、話を戻すけど、その町にあるお宝ってのは一
体何なんだ?」
「たまげて事故起こすなよ。1トンの黄金だぁな」
トラッパーは首を捻って助手席のデュークの顔を見詰めた。
丁字路を直進しようとしたジープは危うく畑に飛び込み損ねる。ハン
ドルを戻したトラッパーはニヤリと笑った。
「本当なら…美味しそうな話だな」
「ヴァロー…いえ、中尉!まさか、こんな話に乗るつもりじゃないで
しょうね!」
グリーンが口を挟んだ。
「どうして?1千万の仕事だぜ」
「死んでしまえば、1円にもならないじゃありませんか」
「死にぁしねーよ」
「中尉にもしものことがあったら、奥さんはどうなるんですか!」
トラッパーは苦笑いをして見せるだけだった。
「…わたし、本部に着いたら司令に総てをお話しします。本気ですか
らね!」

ちゅーこって次回は売買の仲介人に会いに行きます。

サンダーボルト 第37話

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□機動戦士ガンダムサンダーボルト
第37話

ミデア部隊は、33話の準ペガサス級っぽい
スパルタンと合流いたします。
艦内では連邦軍統合参謀本部第三局次長の
モニカ=ハンフリー大佐が作戦を説明します。
※マダムって呼ばれてるおばちゃんです。

作戦内容は─
連邦内部の軍閥である南洋同盟が隠し持つ
極秘のMS工場を探し出し、
開発に関わる総ての人員、施設、情報を接収、
もしくは破壊することです。
スパルタンはシドニークレーターを出航し、
東南アジア、極東、中央アジアを実効支配する
南洋同盟のテリトリーへと進入する予定。
同盟は連邦から分離、独立をするために
軍備の拡張を行っているようです。

ダリルのアッガイ部隊も同じ場所を目指し、
スマトラの辺りを潜航しているようです。
指定されていた時間となり、ダリルたちは
作戦指示書のデータを展開いたします。
クライバー大佐が映像で指示を出します。

作戦内容は─
南洋同盟の支配地域に潜入し、諜報部員と合流。
敵地での橋頭堡、前進拠点を構築。
本隊の進駐後は、更に奥地へと潜入せよ、と。
目標はジオンの極秘情報を奪還すること。
画像にはセクストンの姿がありました。
また、カーラ=ミッチャム教授が精神を病み、
彼女の快復を待つ間に連邦側がサイコザクを
量産してはジオン再興が潰えてしまう、とも。
ジオン側は連邦の分裂を知ってるんでしょうか?

連邦軍もJ.J.セクストンが南洋同盟に囲われ、
サイコザクの開発に協力していることも察知。

マダムが「教団」と呼称する南洋同盟は
ヒンズー教徒っぽい雰囲気の集団でございます。
寺院で最前で膳を組んでいたのは
宇宙でセクストンたちを回収したお坊さんたち。
スパルタンの艦長ビンセント=パイク大佐の
既にサイコザクが完成していたらとの問いに
マダムはガンダムとパイロットを招集した、と。
RX-78AL アトラスガンダム。
Νとゴッドを混ぜたような雰囲気です。
地球での運用試験も兼ねているんだそうです。
コーネリアスはイオの名前を聞いて嬉しそう。

戦後の秩序回復のために総ての大量破壊兵器は
連邦の管理下に置く…それこそが作戦の目的。
コードネーム、サンダーボルト作戦開始です。
イオのアトラスガンダムが起動。
イオはダリルが参戦することも知ってる感じ。


と、サイトも更新しています~。

Break through part3

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前回、大金を稼ぐためにMSがいると判り、
今回は調達するまでのゴタゴタになります。

デュークとトラッパーは本部基地の第3倉庫を訪ねた。グリーンは可
哀想だが、ジープのハンドルに手錠で繋いである。
倉庫の一角は熱気に包まれていた。軍服のネクタイを弛め、胸元を覗
かせた女が、床に敷かれた毛布に転がったダイスをスティックで集め、
対面の男の前に押しやる。毛布を囲んだ十数人が息を詰めて見守る中、
男は輪ゴムで束にした札を投げ出してダイスを拾った。
「ハードシックスとエイトに2百ずつ、残りでカムだ」
※クラップスというサイコロを使ったゲームのようです。
男たちから不安と期待の入り混じったどよめきが漏れた。女はニヤリ
と笑う。
「良いの、メテラス?アナタ今日は随分負けてるわよ」
男は脂汗の浮かんだ顔で引きつった笑みを返す。
「応じられねーってのかよ」
「わたしは構わないけど…」
拳の中のダイスに祈りの言葉を囁きかけ、男はパッと手を振った。ダ
イスは毛布を下にたくし込んだトランクにぶつかり、男の方に転がる。
2つのダイスが1の目を上に向けて止まった。男の顔がスッと青ざめ
る。凍りついたようにダイスを睨みつけたまま動かない。
「残念だったわね」
冷たく言い捨てた女がスティックでダイスを集めようとした時、男は
パッと立ち上がり、甲高い声で喚いた。
「イカサマだ!こんなバカな話があってたまるか!レイピオ、ダイス
を調べろ!」
静かな怒りの篭もった目で男を見上げながら、女は隣に座ったレイピ
オにダイスを渡した。暫くダイスをひねくり回していた男は、メテラ
スに向かって首を振って見せる。
「そんな…」
真っ青な顔をした男のこめかみがピクピクと震えた。
「メテラス、これはただのお遊びだってことを忘れちゃダメよ」
「隠したな!ダイスをすり替えたんだ!」
女はキッと顔を上げ、鋭い目つきで男を睨みつけた。
「どこかにわたしが隠してるっていうの?言ってくれるわね、じゃあ
気の済むようにしてあげるわ!」
女は立ち上がりながら引き抜いたタイを男に投げつけ、シャツのボタ
ンに手をかけた。一同が息をするのも忘れて見守る中、アッという間
にブラジャーとパンティだけになってしまう。脱いだ服を男に放り、
女は腰に手を置き、形の良い胸を突き出した。
「さぁ!調べてみなさいよ。アナタの言うようなモノが出てくるか!」
男は泣きそうな顔でガタガタ震えるだけで動かない。
「…悪かった…オレの勘違いだ」
やっと聞こえる位の声で呟き、出口へとトボトボと歩いて行く男の背
を見送りながら、フンと鼻を鳴らした女は服を拾い上げた。その時に
なってやっと、デュークとトラッパーに気づく。
シャツを羽織ったディーラーはクスリと笑い、トラッパーを見る。
トラッパーは肩越しに親指をデュークに向ける。
「デュークって呼んでやってくれ。ウチの基地のパイロットだ」
「宜しく、デューク」
差し出された手を無視し、デュークは唇を歪めて笑った。
「さっきの男もだらしがねーな。オレだったらアンタの全スとを拝ん
でやるぜ。もっともアンタにゃそこまでやる度胸はねーだろうがな」
「アナタのお友だちにしては品がないわね。ヴァロージャ」
「いや~、は、は…ま、こーゆーヤツなんだ」
カニ歩きで2人の間に割って入ったトラッパーの後ろで、デュークは
追い討ちをかける。
「田舎モン相手にイカサマ博打やってる女が、今更上品振るのかよ」
「バカかテメーは!怒らせてどーすんだよ」
「それで、何のようなの?」
「実はこないだ引き取って貰ったギャプランのことで…」
「モビルスーツを1機都合して貰いたい」
ズイと前に出たデュークが、太い声でトラッパーの台詞を遮った。舌
打ちして頭を掻いたトラッパーは、デュークの後ろで囁く。
「せめて黙ってろ!」
「言っとくが、ジムⅢだのバーザムだのって二流はゴメンだぜ。最低
でもギャプランクラスで頼むよ」
デュークの声を背中で聞きながら、ディーラーは賭けの道具を片づけ
始めた。
「こっちも商売だから、お金さえ払って貰えば嫌とは言わないけど」
「金はない。だけど、アンタはタダでやってくれるさ」
ディーラーは毛布を巻く手を止め、デュークを蔑むような目で見た。
「何を言ってるか判らないけど」
「じゃ判りやすく説明してやる」
ツカツカと歩み寄ったデュークは、ディーラーの手を捻り上げた。
「デューク!」
肩を掴んだトラッパーの鼻先に、ディーラーから取り上げたスティッ
クを突きつける。デュークが把手の留め金を押すと、スティックのど
こからか2つのダイスが転がり出た。
「素人相手のクラップスに、こんな上等なスティック…変だと思わな
かったのか」
ダイスを転がしながら、デュークはふてくされた表情のディーラーに
向かい、からかうような調子で言った。
「良くできたミスアウツだな。ちょっと触った位じゃ詰めモノがして
あるなんざ判らん。でもよ、オレが割って見せりゃ、さっきの男がど
んな素人でもテメぇが騙されたってことに気づくだろうぜ」
デュークに腕を捕られたままで、ディーラーはチラと笑った。
「デューク、逃げろ!」
トラッパーの声より早くディーラーの右脚が跳ね上がり、デュークの
股間を直撃した。
「おうっ」
一声吠えて蹲ってしまったデュークから、ディーラーはスティックを
引ったくる。
「判ったわ。モビルスーツは明後日までに何とかしておいてあげる」
「ヴァロージャ…」
次の瞬間、トラッパーの右頬にディーラーの平手打ちが炸裂した。頬
を抑えたトラッパーは恨めし気にディーラーを見る。
「オレは無実でしょうが」
「こういう危ないのはちゃんと鎖で繋いでおかなくちゃダメじゃない」
「次から気をつけよう」
「そうして。品物はマッシュに届ければ良いんでしょ?じゃあね」
※マッシュはヴァロージャたちがいるマルチノフ基地の愛称です。
倉庫を出て行くディーラーを、ヨロヨロと立ち上がったデュークが追
おうとして、トラッパーに引き戻される。
「ほらほら、折角纏まった話をブチ壊すんじゃないの」
デュークはギリギリと歯を鳴らしながら、血走った目でディーラーの
背中を睨みつける。
「あの女、いつか殺してやる」
トラッパーはデュークを引き摺って倉庫を出た。

何とかMSの調達には成功いたしましたが、
この後、もう一波乱あるようで、次回に続きます。

GA2014.11

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11月号の備忘録になります。

<月刊ガンダムエース2014年11月号>
□ガンダムエグザブイエス
エピソード6:トリントン襲撃

テミス、ネモⅢにダイブさせられ、死にかける(笑
データの歪みにより、本来とは違う部隊が基地を襲撃。
・MS-06D ザクデザートタイプ
・MS-06DX ザクデザートタイプ改
・MS-06GR 陸戦用高機動型ザク改
・MS-06J 陸戦用ザクⅡ
・MS-06K ザクキャノン
・MS-07C-3 グフ重装型
・MS-09F/TROP ドムトローペン
・MS-09G ドワッジ
・MS-14GD ゲルググG
・ライノサラス(バストライナー砲装備)

迎え撃つはホワイトディンゴ隊。
このデータでは0096年現在も人員を替えながら存続している。
・MSA-003 ネモ
・RGC-83 ジムキャノンⅡ
・RGM-79C ジム改(スナイパー仕様改修型)
・RGM-79[G] 陸戦型ジム(試作ロングレンジキャノンパック装備)
・RGM-86R ジムⅢ
・RMS-179 ジムⅡ(170mmキャノン砲装備)
・RMS-179 ジムⅡ(バズーカ砲装備)
・RMS-179 ジムⅡ(レールキャノン装備)

バナージの覚醒に更なる歪みが発生し、フェネクスも登場。

□機動戦士クロスボーンガンダムゴースト
第35話「追撃900秒」

ミサイルを追うフォントを加速による高重力が襲います。
ドッゴーラに注意が向く中、キゾを狙う地上部隊が潜行。
が、キゾは専用と思われる黄金の機体でこれらを殲滅??
フォントはMS形態に戻り、ヒートソードモードで弾頭を切断。
フォントの意識は混濁するが、ベルの呼びかけで正気に。
で、機体の制御をするものの、気を失ってしまったようです。

□機動戦士ガンダムMSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ
辺獄の三鬼編⑫

サントメ・プリンシペが墜とされ、地球連邦軍は撤退。
月面のゲリラ部隊は引き続き戦闘を続行する模様。
マツナガはシロナギの遺体を伴い、ムサイ級に帰艦。
自身の手で友人を弔ってやりたいとの想いから。
ラルはマツナガの戦闘記録が利用されることを察知。
マ=クベはマツナガを呼び、統合整備計画について語ります。
マツナガは計画を認めるも、R型のような機体も必要と返します。
マ=クベはシロナギのことを材料に首肯を引き出そうとしますが、
マツナガは頑として意見を翻しません。
マ=クベはマツナガ機の戦闘記録の提出を望みますが、
ラルの指示で、破損したとしてレムが丁重に断ります。
メイがデータをコピーしていたようですが…。
キシリアはマ=クベにマツナガの心象を尋ねますが、
腹芸もできないツマらない男と評します。本心かな??
その後、マツナガはソロモンの守備隊長に抜擢されます。

□SDガンダム神話伝承
ほしの竜一先生と横井画伯の対談によると、
新装版にはエルガとアルガスの魔童子も含まれるそうな。
だが、一番観たかったガンダム騎士団はなかった…。

□機動戦士ガンダム0083 REBELLION
第15話「インド洋、追撃戦」

クララのグラブロは3機のアクアジムを蹂躙。
GアーマーⅡは、XBR-L-83dビームライフルを装備。
増援の2隻の空母は、多数のフィッシュアイの出撃準備。
が、ズゴックEとハイゴッグによって一部が破壊されます。
GアーマーⅡの砲撃で、ズゴックEとハイゴッグは撤退。
アクアジムぽい装備を装着したGP01も投下されます。
両腕のシールドは破棄されていました…。
GP01のミサイルでU‐801沈没。
周囲に民間船がいましたが、GP02はそちらかな??

□機動戦士ガンダム外伝ミッシングリンク
MISSION:08『さらばマルコシアス さらば戦友』

シャトルの用意が完了。
最中、シュナイドが撃たれ、マルコシアス隊は戦闘を継続。
が、シュナイドに促され、マルコシアス隊はシャトルへ。
また、お前たちは戦友であり、出世欲で這い上がる部隊に
価値はないと最期の言葉を遺します。
レイス隊の方ではリーバーが残ります。
ペイルライダーは宇宙へ向かう両隊のシャトルを狙いますが、
同じくシャトルを狙ったビッグトレーの砲撃で場外へ。
そのままペイルライダーは技術官の上申で撤退の模様。
ビッグトレーはシュナイドのイフリートが撃墜。
戦闘後、リーバーは戦死したシュナイドを弔います。

□機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ

・RGM-79N ジムカスタムシルバーヘイズ改
ビームミツマタを装備。
・MS-14B 高機動型ゲルググ(ガルド=クレイズ機)
破壊された右腕をズゴックE系のユニットで修復。
脚部はBR型由来の推進器を搭載し、背部には増槽を設置。
シュテンドウジ側では「シオマネキ」と呼んだ。

ウイングス機とガルド隊の戦闘にフェルナンド機も参加。
セイバーブースターに乗り、ガルド機以外を撃墜。
フェルナンド機はウイングス機から離れ、カイン機の掩護に。
ガルド機は右腕のズゴックEのメガ粒子砲を構え、
ウイングス機は左腕に仕込んだガトリングを敵機の腹に
しこたま撃ち続け、ガルド機は撃破されます。
カイン機にはマハガン隊が迫りますが、フェルナンド機により
移動力を得て、着実にマハガン機以外を撃墜します。
マウリティアのプランダーはカインが無力化したティベ型を沈め、
直ぐさま移動し、港を狙える居住区ギリギリに艦尾をつけます。
ロギは業を煮やし、マゴロイ曹長の部隊に出撃を命じます。
ヅダF(マゴロイ機)以下、3機のゲルググからなる部隊です。
ロギはマゴロイ隊に港ではなく、隔壁から居住区を通れと命じます。
また、ロギは≪ウムガルナ≫の補給を急がせます。
※ウムガルナはアフリカで語られる大蛇なんだそうです。
アズ機はセリア機に組みつかれ、自分毎艦砲を撃てと自軍に命じます。
艦砲が迫る瞬間、カインの狙撃により、セリア機は間一髪脱出。
と、カイン機は後退する際に機体で後ろを振り返っていましたが、
モニターの切り替えでチェックっていう描写でも良かったかも。

□機動戦士ガンダムU.C.0094 アクロス・ザ・スカイ
最終回「リュードは発った」

サイコとサイコMk‐Ⅱの攻撃に部隊は防戦一方。
イングの量産型ZZが参戦し、ブレイアのデルタカイと共に
接近戦を挑み、両機はハイメガキャノンを発射します。
スパロボちっくに規定値を超えるとバリアは抜けるのかも。
ナイトロはイングの体を蝕み、自身もそれを判ってるようで、
火砲を最大出力にし、サイコとサイコMk‐Ⅱを沈めます。
イングの量産型ZZは頭部から胸部にかけて消失…。
ナイトロはブレイアには適合したようですが、理由は何だろ?
戦闘後、バトとルガーは袖付きに原隊復帰。

ブレイアたちのフレスベルク隊はアイリッシュ級?で宇宙へ。
ホーカーはナイトロシステムを伴い、再び蠢動。
彼の艦にはユニコーン3号機のフェネクスの姿が…。
第2部は2015年10月26日だそうです。

□機動戦士ガンダム アナハイムレコード
#1:アナハイムエレクトロニクスカンパニー

シャアの逆襲より少し前の話でしょうか?
GPシリーズの紹介に始まり、ZZまでの紹介があり、
次世代機(νやサザビー)の開発に着手してる旨のスピーチ。
出資者への説明会のようでしたが、シャアっぽい人物の姿も。
今後、どんな話を展開してくんだろ??

戦果報告2014.10.25

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<本日+先月の戦果>
・月刊ガンダムエース11月号/角川書店(680円)
 付録:G-レコ最速ガイド&富野由悠季記録集
・機動戦士ガンダム 名も無き戦場(2)/近藤和久 角川書店(605円)
・機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(9)/
 Ark Performance 角川書店(605円)
・機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ(4)/
 虎哉孝征 角川書店(605円)
・機動戦士クロスボーンガンダムゴースト(7)/
 長谷川裕一 角川書店(605円)
・強殖装甲ガイバー(31)/高屋良樹 角川書店(605円)
・月刊ホビージャパン11月号/ホビージャパン(864円)
・電撃ホビーマガジン11月号/アスキー・メディアワークス(1,200円)
・グレートメカニックDX(30)/双葉社(1,058円)
以上の9冊で、6,827円になりました。

・月刊ガンダムエース12月号/角川書店(730円)
 付録:オールガンダムトランプ、デュエルカンパニー限定ゲームカード
・機動戦士Ζガンダム Define(8)/北爪宏幸 角川書店(626円)
・機動戦士ガンダムU.C.0094 アクロス・ザ・スカイ(4)/
 葛木ヒヨン 角川書店(626円)
・機動戦士ガンダムUC メカニック&ワールド ep7/双葉社(1,728円)
・ガンダムビルドファイターズマニアックス/ホビージャパン(2,160円)
・聖闘士星矢 EPISODE.G アサシン(1)/岡田芽武 秋田書店(896円)
・聖闘士星矢 THE LOST CANVAS冥王神話外伝(11)/
 手代木史織 秋田書店(453円)
・聖闘士星矢 セインティア翔(3)/久織ちまき 秋田書店(607円)
・男坂(4)/車田正美 集英社(432円)
・月刊ホビージャパン12月号/ホビージャパン(1,350円)
 付録:ガンダムG-セルフヘッドディスプレイベース
・電撃ホビーマガジン12月号/アスキー・メディアワークス(1,200円)
・少年サンデースーパー12月号/小学館(580円)
 付録:名探偵コナンクリアファイル、トライエイジカードレッドライダー
・チャンピオンRED12月号/秋田書店(800円)
 付録:聖闘士星矢コミック3種描き下ろし着せ替えカバー3点
以上の13冊で、12,188円になりました。

久々に荷物が重い月でございました。
と、合わせて先月できなかった分も載せてみました。
男坂のweb連載にもびっくりいたしましたが、
チャンピオンクロスの雷鳴のザジの方が私的に嬉しいです。
今後も続くのかな??

Break through part4

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前回、何とかモビルスーツの調達に成功しました。
今回は一緒に来たグリーンがフィーチャーされます。

2人は乗って来たジープの前で立ち止まった。手錠をかけておいた筈
のグリーンがいない。
「逃げちゃったよ…」
その頃、グリーンはトラッパーとデュークを捜して、基地の中を走り
回っていた。
「エスター?エスターじゃない!」
いきなり名前を呼ばれ、グリーンは辺りをキョロキョロと見回した。
「どこを見てるのよ。ここよ」
直ぐ横にディーラーが立っていた。
「せ、先輩…」
「なぁに、鳩が豆鉄砲喰らったような顔して。アタシを忘れちゃった
んじゃないでしょうね」
「そういうわけじゃ…お久し振りです」
「堅苦しい挨拶はナシ。この基地にいたの?全然気づかなかった」
「いえ、195スコードロンのB小隊、マルチノフ支援基地です」
「え?マッシュから?じゃ、ヴァロージャと一緒に来たの?」
「ええ、そうなんですけど…もう中尉に会っちゃいました?」
「さっきね。タフガイ気取りが一緒だったけど」
そこまで言ったディーラーは、何かに気づいて目を光らせ、グリーン
の顔を覗き込んだ。
「そうだ、アナタなら知ってるわよね。連中、何を企んでるの?」
「いえ、そんな、わたしは何も…」
ディーラーから逃げるように後退りしながら、グリーンは両手を顔の
前でヒラヒラと振って見せる。
「じゃ、失礼します…」
コソコソと歩き去ろうとするグリーンの襟を、ディーラーが掴んだ。
「士官学校の先輩後輩の間柄で隠しごと?悲しいなァ」

「なある。1千万ね…」
倉庫のオフィスで、グリーンの話を聞き終わったディーラーは、ダイ
スを弄びながらニヤリと笑った。
「先輩!」
グリーンがキツい声を出した。
「また何か企んでいるんでしょう!」
ディーラーはそれには答えず、惚けた顔でダイスを放った。
「何を考えているか知りませんが、ムダです。わたしこれから司令に
今の話を…」
「それって困る」
グリーンに人差し指を突きつけ、ディーラーはウインクした。
「バーンズ教官相手にイカサマポーカーやって卒業直前に怠学になっ
て…少しは懲りてるかと思ってたら、またディーラーなんて呼ばれて
いい気になってる。もっと自分を大切にしてください!」
興奮した口調で一気に捲し立てたグリーンは、そこまで言ってハッと
我に返って俯いた。
「すいません…つい興奮して」
「良いけどね。本人は気にしてないから」
ディーラーは棚から私物らしいティーセットを取り、ポットのスイッ
チを入れた。
「バーンズみたいな軍人バカにはどうしても一泡吹かせてやりたかっ
たんだし、退学になったって後悔はしてないよ。エスターには判って
欲しいんだけどな」
「それは、判ります…判りますけど、でも今度は…」
俯いたままのグリーンの前に、ディーラーは湯気の立つティーカップ
を置いた。
カップに注がれた紅茶を一気に飲み干したグリーンは、キッと顔を上
げてディーラーを見た。
「…今度ヘタをすれば、退学どころじゃ済まないんですよ。わたしは
心配なんです。先輩やヴァロージャや…」
ディーラーはグリーンをなだめるように両手を挙げた。
「アナタが自分の素行記録の心配をしてるんじゃないってこと位は、
判ってるわ。その気持ちはありがたいと思うわよ」
グリーンは暫く両手でティーカップを握り締めていたが、やがてゆっ
くりと立ち上がった。
「…やっぱりわたし、司令にお会いして来ます」
「行ってらっしゃい」
おかしいと思った瞬間、部屋がグラりと揺れた。立っていられなくて
デスクにしがみつく。クスクス笑っているディーラーに何か言ってや
りたがったが、呂律が回らない。
「せ…先輩…こ、これは…」
「ゴメンゴメン。でも一息で全部飲んじゃうアナタも悪いのよ。4人
分位入れといたかなァ、睡眠薬」
顎をデスクの角に乗せ、垂れ下がろうとする瞼を何とか開いているグ
リーンの額を、ディーラーはツンとつついた。
「お休み、いい子ちゃん」

今回はちょっと短いですが、この後日時が変わるので。
次回はいよいよ出撃と相成りますが、戦闘はまだないかも。

サンダーボルト 第38話

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□機動戦士ガンダム サンダーボルト
第38話

ダリルたちのアッガイ隊は、「教団」へ攻撃を開始。
「教団」はジムや61式、ザク、ドムなどを配備。
コクピットにはメディアプレイヤーと思しきモノから
録音された読経が流れています。
「教団」側はアッガイに次々とやられていきますが、
後から後から機体が湧き、キリがありません。
読経の効果か、教義への盲信かはよく判りませんが、
「教団」側は死ぬことを恐れていない感じ。
ダリルたちは如何ともし難く、撤退いたします。

ダリルは情報屋のペトロ=ガルシア軍曹を回収し、
下流の橋頭堡へと一端、退却いたします。
彼の情報によると、研究はかなり進んでいますが、
肝心のサイコザク自体はまだ完成していないようです。
水路を下るダリルたちを行商に扮した少女が発見…。
少女は直ぐにトランシーバーで「教団」に連絡します。

連絡を受けた「教団」はダブデ級をも擁しており、
水路のダリルたちを砲撃いたします。
間一髪、ダリルたちは潜行して難を逃れますが、
すかさず「教団」の追っ手のジム系が迫ります。
ジムは両脚にカメの甲羅のようなボードを着け、
背部の推進器で水上を進む感じの機種でございます。
両肩にはザクシールドぽい防盾が設置されてます。

Break through part5

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前回、新兵のグリーンが同窓の先輩だったディーラに
一服盛られてしまいました…。
今回はいよいよお宝を求めて出撃いたします。

2日後。
小さな基地は出撃前の準備でごった返していた。管制室は人の声とハ
ム音で一杯になり、駐機場では補給車が走り回る中で、大勢のメカマ
ンがモビルスーツの最終チェックに忙しい。
その騒ぎをホークアイ、デューク、トラッパー、ディーラーの4人が
待機所から眺めていた。
「しかし、ディジェとは驚いたな」
1機だけベースジャバーの上に乗ったモビルスーツに目をやり、ホー
クアイが呟いた。
「自分のコレクションにするつもりだったらしいどこかの将軍の差し
金で裏マーケットに流れて来たのをくすねたの。カンペキにレストア
されてたから手間が省けたわ」
「性能的には文句のつけようがないが…使えるのかね?」
ホークアイはトラッパーを心配そうにチラと見た。
「むあっかせなさい。わたしに乗れないモビルスーツはない!」
「…ところで、タウバー少尉は?」
「エスターなら大丈夫。ガッチり捕まえてあるから。睡眠薬を飲み過
ぎたみたいで、まだ余り動けないだろうしね」
ホークアイが黙って肩を竦めた時、待機所のドアがバタンと開いた。
「隊長!陸軍の連中から発信が入りました。指定した周波数です」
「よし、行くか」
装具を引き摺り、ゾロゾロと出て行く3人にディーラーが声をかける。
「しっかり稼いで来てね!」
「どうして、アイツにまで分け前をやらにゃならんのだ?」
モビルスーツに向かって歩きながら、デュークがブツブツと呪いの言
葉を吐く。
「しょーがないでしょ。グリーンちゃんを握られちゃったんだから」
3人が乗り込んでハッチが閉まると、周囲のメカマンがサッと散る。
誘導員の指示で、先ずトラッパーのディジェがベースジャバーに乗り、
フワリと浮き上がった。東の空目がけて滑って行くディジェを追い、
2機のギャプランも飛び出す。
ギャプランのコクピットで、ホークアイは短距離用通信機のスイッチ
を入れた。
「デューク、トラッパー、聞こえるか」
『感度良好』
『同じく』
「最終確認。超低空を巡航、10分で戦闘域だ。奇襲を前提としてフ
ライバイをかけつつ全門発射する。1機は潰せ。目標はガルスJ。以
後、敵接触まで通信は厳禁する。通信機を切っちまえ、もし本部の管
制官に見つかると煩いぞ」
歓声を上げるメカマンたちとともに、ディーラーは3機のモビルスー
ツを見送った。本部へ帰ってグリーンの相手でもしてやろうと歩きか
けた時、グリーンがジープで基地に飛び込んで来るのが目に入った。
「あーらら。タフねー」
ジープから飛び降りたグリーンが、ディーラーを見つけて駆け寄って
来た。
「もう行っちゃったんですか!」
「ちょっと遅かったようね」
「ああ、どうしよう…早く皆を呼び戻さなくっちゃ」
「ムリねー。どうせ通信機は切ってるだろうし、後8分もすれば戦闘
が始まっちゃうわ」
「そんな…」
グリーンの顔から血の気が引いた。
「大丈夫だって。あの装備ならモビルスーツの3機位…」
「4機なんです!」
「…え?」
「先輩の部下が調べてたんです。あの町にはドライセンが2機にガル
スJ、それにザクⅢ改がいるって!それもサイコミュを装備した…」
「サイコミュ?サイコミュってビット飛ばしてオールレンジ攻撃やる
ための射撃管制システムでしょう?宇宙なら兎も角、重力のある地上
じゃ怖くないんじゃない?」
「それが…何でもサイコミュの処理系を応用した全く別のシステムで、
1人のニュータイプで複数のモビルスーツを動かせるように補助して
くれるとか…完全な連携を組めるから、その戦闘力は小隊規模で中隊
に匹敵するって」
「じゃあ、あの町にいる4機全部がコンピューターとニュータイプで
動かされてるって言うの?」
「どうしましょう、先輩…ニュータイプが相手じゃ」
泣きそうなグリーンの前で、ディーラーは戸惑い気味に首の後ろを掻
きながら、東の空を見上げた。
「どうするって言われても…もうどうしようもないでしょう」
「そんな…」
ディーラーはグリーンの肩に手を置いた。
「大丈夫、あの3人なら。特にヴァロージャは徒者じゃないんだから。
それから今の話、これが終わるまで他の人には秘密よ。聞いたら最後、
何始めるか判らないバカが大勢いるからね」
グリーンはディーラーの目をジッと見ていたが、その手をパッと払う
と待機所目がけて走り出した。慌ててディーラーも後を追う。
待機所に飛び込んだグリーンは、自分のロッカーを開き、取り出した
Gスーツを椅子の上に放って軍服を脱ぎ始めた。
「ちょっと、何をする気?」
「わたしも行きます」
「待ちなさい!」
ディーラーはグリーンを向き直らせ、その肩を揺さぶる。
「アナタが行ったって殺されるだけよ!」
「これで誰かが還って来ないようなことになったら、わたしは…」
「喩えそうなったとしても、それは連中の問題よ。自業自得、アナタ
が気にすることじゃ…」
バン、と派手な音がしてディーラーの頬が鳴った。グリーンの肩を掴
んだディーラーが、打たれた左頬を正面に向けたまま静止する。
突然、ディーラーはやけくそ気味に喚いた。
「あーもうっ、仕方ない!」
そのままグリーンの手を取り、待機所を飛び出す。
「せっ、先輩、どこへ!」
「良いから!」
パイロット用のアンダーウェア姿のグリーンを引き摺り、駐機所を横
切って行くディーラーを、メカマンたちは呆気に取られて見送った。
グリーンをジープに押し込み、自分も飛び乗ったディーラーは、乱暴
にギアを繋いでアクセルを踏み込む。一瞬、後輪を空転させたジープ
は、脱兎の如く走り出した。
「接触まで…後6分ってところかな…マガンハルトのトコまで跳ばし
て5分、3分で準備させるとして…」
「先輩!わたしは…」
「あのジムⅢで行ったんじゃ返って足手まといよ!近くのジャンク屋
にフルチューン機があるわ」
余りに乱暴な運転にシートにしがみついたままのグリーンが、ハッと
ディーラーの顔を見た。
「先輩…」
「全く、幾ら吹っかけられることやら…収支決算はつけて貰うから!」
普通なら15分はかかるであろう距離を5分で走破したジープは、そ
のままの勢いで崩れかけた工場に飛び込んだ。工員を2、3人轢き殺
しかけて止まったジープの上のディーラーは、何事かと奥から出て来
た背広姿の男に声をかける。
「マガンハルト!これとこれ、それからベースジャバーを貰うわよ!」
アースブラウンに塗り替えられたジムⅢと奥のアッシマーを指差して
みせるディーラーと、
その隣に座った下着姿の女を見て、男は目をパチクリさせた。
「構わんが…ちょいと値が張るぞ」
「わたしの顔は、ウクライナ共通のクレジットカードよ。文句ある?
それからね、今直ぐ使いたいの。2分で動けるようにして」
「そんな無茶な!」
「基地との取り引きを無期限停止して欲しいんだったら、そう言って
なさい。さぁ、早く!」
ディーラーは、何が起こったかのかまだ理解できていない工員たちを
急き立てた。
「先輩も行くんですか?」
「当然でしょ。分け前増やして貰うだけのことやらなきゃ大赤字よ…
それはそうとエスター、早く何か着た方が良いわよ」
無期限停止の一言が効いたのか、整備は本当に2分で完了してしまっ
た。強引におまけさせたGスーツを着た2人は、ジムⅢとアッシマー
に乗り、工場の中から発進する。アッシマーの通信機に、ジムⅢのグ
リーンの声が入った。
『先輩、もっと低く飛ばないと…』
「4年間のブランクがある人間が空飛ぶ円盤に乗ってるのよ、墜落し
ないだけスゴいと思って」
汗みずくでコンソールと格闘しながら、ディーラーは左腕の軍用時計
に目を走らせる。
「間に合うかな…」
2機のモビルスーツは、フルブーストで最前線を突破した。

結局ディーラーもグリーンも出撃することになりました…。
次回はお宝を守るモビルスーツとの戦闘に入ります。

Break through part6

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前回はディーラーとグリーンも出撃するところでした。
今回は、やっと本番の戦闘に入って行きます。

起伏のない黒っぽい地表が眼下を凄まじい速さで流れて行く。
「そろそろなんだが…」
ホークアイが呟いた時、地平線から灰色の影がヒョイと顔を出した。
「見えた!」
通信機のトグルスイッチを跳ね上げると同時に、FCSを作動させる。
ギャプランのバインダーから照射された測距レーザーが整備台の上に
彫像のように立ったガルスJを捉えた。
『目標正面!外すな!』
『タリホー!』
銅鑼声で喚いたデュークのギャプランがバーニアを全開にし、ホーク
アイの前に出た。一気にガルスJに迫る。擦れ違い様に放ったビーム
の一撃はしかし、左腕を掠めて後ろに抜けた。
「怒鳴る前に手数を出せって…」
ホークアイは左のビームキャノンのトリガーを殆ど間を置かず、2度
絞る。左右のキャノンが同時に故障するという有難くない経験をして
こっち、同時発射のボタンの存在は忘れることにしている。
ディジェのライフルを2連射しながら、トラッパーは神経が妙に高ぶ
るのを感じていた。第六感が危険を告げている。
「何だ…何があるんだ?」
4本のビーム光に包まれたガルスJは、崩れるように倒れる。その向
こうにいる筈のギャプランから、デュークの声が入った。
『林にドライセンが1機!』
『デューク、ひとりで出るな!』
『ひとりで十分、据えモノ斬りよ…いや、動いてる!畜生、なんで…』
その瞬間、トラッパーには見えない筈のモノが見えた。ドライセンの
コクピットにパイロットはいない。この街の何処かで、集積回路の山
に囲まれた誰かがドライセンを動かしている。
「イケねぇ!こいつはシュペールサイコミュだ!」
『どうした、トラッパー?』
ホークアイの声を無視して敵の気配を探る。張りつめた知覚の何処か
に、サイコミュを経由した殺気が引っかかる。街の奥、右寄り…アス
レチックジムの大きな建物が見えた。
「其処か!」
ベースジャバーから飛び降りたディジェが、自分を追い抜いて行くの
を見たホークアイは仰天した。
「お前ら、人の言うことを聞いているのか!離れるんじゃない!」
『敵はサイコミュを使っている』
「何?」
『普通じゃないんだ!』
トラッパーの台詞が全く理解できないホークアイは、慌てて怒鳴る。
『強化人間だって言ったでしょうが、こっちはそれどころじゃねぇん
だ!』
デュークは後退しようとするドライセンを追っていた。ホバリングで
林と郵便局の間を擦り抜けながら、通りを横切って逃げるドライセン
を撃つ。ビームは見事に左脚の関節を撃ち抜き、ドライセンを片脚に
した。
「見たか!」
しかし、背中のバーニアを噴射して巧くバランスを取ったドライセン
は、ビームランサーを閃かせて白兵戦をしかけてきた。胴を狙った横
殴りの一撃を危うく躱したデュークは、跳び退さりながらキャノンを
発射する。ドライセンの右手で、ライフルが爆発した。
デュークがこの瞬間、ちょっと気を抜いたとしても無理からぬ話だ。
ドライセンを動かしているパイロットは、実は爆発の衝撃など露程も
感じない、数百メートル離れた別の機体のコクピットにいるなんてこ
とが彼に判る筈はないのだから。
そんな訳で、ドライセンが目の前の爆発に少しも怯まずに再び追って
来た時、デュークは完全に虚をつかれた。突き出されたランサーが胴
の装甲を貫く。コンソールに火花が散る中、デュークは髪の毛を逆立
てて雄叫びを上げた。
「バカにするなぁぁっ」
ドライセンの鼻先に突きつけられたキャノンの砲口が、白熱の粒子を
吐き出した。ドライセンのモノアイは、一瞬で蒸気になる。
真っ直ぐアスレチックジム目がけて飛んだトラッパーは、ジムの屋根
が宙高く吹き飛ばされるのを見た。コンクリの欠片をまとわりつかせ
ながら、ザクⅢ改がロケットのように舞い上がる。
「てめぇかっ」
東へ飛び去ろうとするザクⅢ改を、ディジェはホバリングで追う。
「トラッパー、デューク!戻って来い!単機で戦うな!」
ホークアイは、もう1機のドライセンを相手に苦戦していた。運動性
に勝るドライセンは、しつこく白兵戦をしかけて来る。
キャノンを撃ちながら後退するギャプランを、ランサーを構えたドラ
イセンが追う。損傷した右脚からスパークを発しつつ、ギャプランの
後ろに回り込んだ。
「ヤバいっ…」
ホークアイはシートの横の射出始動ハンドルを引いた。軽いショック
が来て、胸のハッチカバーが排除されたのが判る。ランサーに斬り裂
かれていく機体の悲鳴を聞きながら、ホークアイはハンドルをグッと
押し下げた。
 シートにガッチり固定されたホークアイは、全周囲モニターのコク
ピットモジュールごと、空中に放り出された。一瞬遅れて、ギャプラ
ンが爆発する。

当初は楽観視していましたが、戦況は劣勢です…。
次回はディーラーとグリーンが応援に駆けつけます。

Break through part7

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前回、戦闘が始まりましたがヴァロージャたちは劣勢に。
今回はそこへグリーンとディーラーが駆けつけるのですが…。

『方角はこれで良いんですか、先輩?』
ジムⅢの乗るベースジャバーの吐く噴射炎だけを目標に、アッシマー
を飛ばしていたディーラーは、エスターのこの言葉に危うくシートか
ら摺り落ちそうになった。
「ちょっとエスター、アナタは街が何処にあるか知らないの?」
『先輩は知ってるんでしょう?』
「どうしてわたしが知ってると思えるのかを聞きたいわ」
『知らないんですか!』
「キッパリ、知らない」
『知らないって…どうするんです!』
「あのねぇ、アナタが…」
言いかけたディーラーの目が、ギャプランの爆発を捉えた。
「エスター、右10度!」
『え?』
「先に行くわよ!」
アッシマーはアッという間に、ベースジャバーを追い抜いた。ディー
ラーは街の反対側に大型のモビルスーツを認め、そちらに機首を向け
る。ディジェらしき機体と交戦中だ。
『エルフリーデ=ヴァッセルマン、只今参上!』
いきなり通信機に飛び込んで来た女の声に、トラッパーは射撃のタイ
ミングを外してしまった。MSに変形したアッシマーが、ディジェと
ザクⅢ改の間に地響きを立てて着地する。
『ヤッホー、ヴァロージャ』
「エルフィ、何しに来たんだ!」
『ご挨拶ねー、手伝いに来たのに。グリーンもいるわよ』
「要らんっ、帰れ!」
ザクⅢ改がアッシマー目がけて跳躍したのを見て、トラッパーは息を
飲んだ。考えるよりも先に体が反応し、ディジェをアッシマーにぶつ
ける。ザクⅢ改のサーベルがディジェの脇腹に食い込んだ。
『ヴァロージャ!』
「話しかけるなぁっ」
トラッパーは、損傷した回路と動力炉との接続を素早く切っていく。
頼りなく明滅していたモニターが元通り外の景色を映し出した。後退
して行くザクⅢ改をアッシマーがMA形態で追っている。
「よくも恥をかかせてくれたわね!」
『エルフィ、ダメだ!戻れ!』
トラッパーの声も、逆上したディーラーの耳には届かなかった。アッ
シマーはザクⅢ改にグングン迫る。ディーラーはトリガーにかけた指
に力を込めた。
その時、モニター上のザクⅢ改が消えた。次の瞬間、ザクⅢ改はアッ
シマーの下を潜り抜けていた。サーベルが円盤の下腹を灼く。
「何が…え?」
制御を失った主推進器が爆発する。アッシマーは空中で四散した。
心の中で十字を切ったトラッパーは、ディジェの各部をチェックした。
大推力に任せて飛び回るザクⅢ改を相手にしていた所為で、推進剤が
かなり減っている。ザクⅢ改は勝ち誇ったようにゆっくりと街の中心
部へと戻って行った。
「ホークアイ、デューク!ザクⅢ改がそっちへ行くぞ!」
『よし、任せろ』
「何を言ってる、逃げるんだよ!作戦は失敗だ、相手が悪過ぎる…ト
ラッパーは?』
グリーンは凍りついたように操縦桿を握り締めていた。アッシマーが
撃墜された瞬間が網膜に焼きついている。
『エスター!撤退だ、聞いてるか?』
トラッパーの声がグリーンを現実に引き戻した。
「…よくもっ」
ザクⅢ改は舗装路を西へ移動している。地面に突っ込みそうな勢いで
降下したベースジャバーから飛び降りたジムⅢが、その針路を塞いだ。
「撤退だって言ってるのに!」
ビームサーベルを振り翳して突進するザクⅢ改の前で、ジムⅢは仔羊
のように無力に見えた。トラッパーは乱暴な動作でスロットルを押し
込んだ。ディジェは蹴飛ばされたような勢いで、ザクⅢ改へ加速する。
ザクⅢ改は、今まさにジムⅢに対して必殺の一撃を加えんとして
いた。その無防備な背中に、ディジェは50トンの重量をかけた猛烈
なショルダーブロックをぶちかました。
「エスター!今の内に…」
ジムⅢを見やったトラッパーは、息を飲んだ。開いたミサイルポッド
がザクⅢ改を狙っている。
「ちょっと止めなさい、危ないから!」
頭に血が上ったグリーンの目は、ディジェを見ていなかった。バラン
スを崩したザクⅢ改に至近距離から30発のミサイルを叩き込む。流
れ弾がディジェの機体を掠め、目をしっかり閉じたトラッパーは、生
きた心地もしなかった。
トラッパーが恐る恐る目を開けた。ザクⅢ改は動かなくなっていた。
激しくショートしていた腰スカートのビーム砲が爆発し、腹の装甲版
を弾き飛ばす。アッという間に機体が火に包まれた。

ちゅーこって無事に戦闘は終了いたしました。
次回はエピローグでございます。
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